CHEF & BLOGGER
2020/02/05
毎年大盛況の国内最大級の”器の祭典” 「テーブルウェア・フェスティバル」。今年の海外特集は”イタリア”がテーマ。これにちなんで、イタリアに料理留学をされ、イタリア料理にも造詣の深い料理研究家 塩田ノアさんをお迎えして、「フライパンひとつで、イタリアマンマの味」をテーマに、イタリアの魅力やノアさん思い出の味 “ピアディアーナ (イタリア版ピタパン) ”をご紹介いただきました。(”ドイツ”をテーマにした、2019年の記事はこちら)
今年も客席はあっという間に満席に。壇上には、バッラリーニ フライパン 「サリーナ」シリーズ、ロマーニャ地方伝統の型染めされた布で作られたクロスと「セルヴィン・ターヴォラ」で、イタリアらしいコーディネートでディスプレイされています。
今年でフランス・パリ在住16年目というノアさんですが、その前はイタリア中北部 エミリア・ロマーニャ地方に2年半留学され、地元の家庭料理を学ばれました。イタリアの魅力といえば「ずばり母の味。おうちで作るものが美味しい」と語られたノアさん。今回作られた「ピアディアーナ」は、ロマーニャ地方のストリートフードとしても有名だそうです。
イーストも使わない、比較的簡単に作れるレシピということで、楽しいトークをされながら、パン作りがスタートです。
イタリア現地では中力粉とラードを使って作られますが、日本で手に入りやすい強力粉、薄力粉、癖のないグレープシードオイルで、アレンジしてくださいました。
水やベーキングパウダーなどの材料をまぜ合わせた後は、滑らかでしっとりとした生地になるまで20~30分休ませるのが美味しくなるポイント。
滑らかになった生地を6等分して伸ばした後は、中火にしたフライパンで焼いていきます。コツは少し焦げ目が着くまで3分ぐらいで焼くこと。焼きあがったらすぐ半分に折ります。
出来立てのパンに挟む具合はお好みで、オムレツやあぶったベーコンなど好きな具材の組み合わせを楽しんで。地元で一番人気の食材はルッコラ、生ハムとフレッシュチーズの組み合わせ。ですが、今回は日本ではなかなか手に入らないフレッシュチーズの代用として、柔らかくしたクリームチーズにギリシアヨーグルト、黒胡椒を混ぜたものを挟みました。
「甘く煮たりんご」や「カスタードクリーム」などのスイーツ系もおすすめだそうです。
また、焼く前の生地をキャンプなどに持っていき、フライパンで焼いて熱々食べるのも楽しいですよとお話いただきました。
今回使ったバッラリーニのフライパン「サリーナ」はコーティング7層構造で厚みがあるフライパンとの司会者からの説明に、「その割には重くないフライパン」とコメントされるノアさん。
「フライパンを振って、茹で汁と油を乳化させて仕上げるのが美味しいパスタを作るコツ。あんまり重いフライパンだと振りづらいけど、これくらいなら振りやすいですね」とも。
また、「グラチウムコーティングの肌触りがよくて、鉄鍋の方がいいと思われる方にも調理感がよくて、使ったらご納得できるのでは」とノアさんは言います。
フライパン一つで作るイタリアンレシピ、みなさんもご家族や大切な方とぜひ楽しんでみてくださいね。
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ピアディアーナ (イタリア版 ピタパン) レシピ
<生地>
<具材>
◼️作り方
1. ボウルに強力粉、薄力粉とベーキングパウダーを入れてざっと混ぜ、中央をくぼませて、牛乳、ぬるま湯、塩、オイルを入れる。
2. 全体が滑らかになるまで、7~8分ほどこねてから、丸めてラップをかけて20分くらい休ませる。
3. 生地を6個に分けて(大体ひとつ65グラム)丸める、丸め終わりを閉じる。乾燥しないように、ラップをかけておく。
4. とじ目を下にして、直径15センチ程度に伸ばす。必要なら打ち粉少々(分量外)を使用する。
5. フライパンで軽く焦げ目が付く程度に両面焼く。火加減は中火、弱すぎだと焼き上がりが乾燥し、強火だと焦げすぎる。一枚3分くらいで焼けるようにする。
6. 焼きたてを半分に折って、具材を挟んで食べる。
やわらかいフレッシュチーズの代用として、柔らかくしたクリームチーズにギリシアヨーグルト、黒胡椒を混ぜると美味しい。その他、好きな具材の組み合わせを楽しんで。スイート系もおすすめ。
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塩田ノアさんプロフィール
東京生まれ。慶応大学経済学部卒業。1993年にイタリアへ渡り、語学と料理を学び、2年半後に帰国。1995年に料理家として仕事を始める。本格的なイタリア家庭料理と、シンプルでおしゃれな普段のおかずが人気。2004年からパリに暮らす。