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包丁特集 : プロに習う包丁の研ぎ方

2022/12/16

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今年も残すところ一ヶ月を切りました。外食する機会も少しづつ増えてきた方もいる反面、今年も年末年始はゆっくりお家で過ごし、美味しいものを楽しみたいという方も多いのでは。普段より料理を作る機会が増えるこの時期にぜひとも用意したいのが「よく切れる包丁」です。

毎月ツヴィリングのナイフをフィーチャーしてお届けする「ナイフ・オブ・ザ・マンス」。

今回は特別編として、ツヴィリングが提供する “包丁研ぎ”のワークショップの模様と共に、砥石による包丁のお手入れ方法をご紹介します。

講師は、料理人も足繁く通う専門店として定評がある、東京・合羽橋の包丁専門店「かまた刃研社」鎌田晴一さん。包丁のプロならではの視点で、包丁に関する基礎知識と共に、研ぎ方を教えていただきました。

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– 包丁研ぎ教室 導入編

包丁研ぎの実践に入る前に、まずは砥石と包丁の基礎知識について学びます。

最初にお話頂いたのは、天然砥石と人造砥石の違い。近年は、天然砥石が貴重となっているため価格が高騰していること、また包丁作りのためのテクノロジーが飛躍的に進化したことにより、天然砥石よりもそれに対応した人造砥石の方が効率良く包丁が研げるそう。

鎌田さん曰く「砥石には3種類あり、包丁の傷み具合で使い分けます」。粒度が粗く、削る力が強い順に「荒砥石(あらどいし)」、「中砥石(なかどいし)」「仕上げ砥石」と分類され、一般的には中砥石の使用が勧められています。ですが、初心者には作業効率と作業の完了を確認しやすい荒砥石の必要性を説明された上で、今回は、荒砥石と中砥石がセットになっているツヴィリングの「ツインストンプロ 両面砥石」を使用します。

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続いては、包丁の基礎知識について。洋包丁と和包丁の形状や構造の違いや、包丁に使われている鋼材へと説明いただき、包丁のプロならではのわかりやすい説明にあっという間に基礎知識の講座は終了。いよいよ研ぎの実践へと移ります。

-包丁研ぎ教室 実践編

「包丁を研ぐときに最も重要なのは、包丁を当てる角度を一定に保ちながら、ぶれずに研ぎ上げること」。実践に入ってから、繰り返し鎌田さんが話されたポイントです。そのポイントを元に、鎌田さんが目の前で研ぎながら、以下の手順にて解説頂きました。

1. 荒砥石の面から使っていきます。軽く砥石の表面を水で濡らし、包丁を砥石に対して斜め(45度程度)になるように置きます。置く角度が決まったら、ミネ(背)の部分をコイン1-2枚分程度浮かせて、刃先をしっかり砥石にあてるようにします。これが研ぐ時の基本ポジションとなりますので、研いでいる間はずっとこの角度を保つように気をつけてください。慣れるまでは最初にコインを挟むと、ミネ(背)を浮かせる感覚がつかみやすくなります。ちなみに、通常の砥石は使用する前に砥石に水を浸透させる必要がありますが、今回使用している「ツインストンプロ 両面砥石」は、軽く砥石の表面を水で濡らすだけで使えるのが嬉しいポイント。お手入れをしたいと思ったときにすぐ使えます。

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2. 刃先を4〜5つほど部分的に分けて、刃元(ハンドルに近い方)から切っ先の順番で研いでいきます。上の紹介写真にあるように包丁のミネ(背)をうかせたまま、研ぐ部分のブレード(刃身)を指3本で押さえながら、1箇所につき10回往復程度、大きく上下させながらしっかり研ぎます。

研いでいる間に水が黒くなりますが、この水を捨てずにそのまま研ぐのも大切なポイント。砥石の粒が溶け出た黒い水と包丁が摩擦することで包丁が効率よく研げるといいます。また、通常の砥石は水をある程度吸わせてから使うと共に、砥石の表面に少量の水を保てる状態にしておくことも大切だとか。

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3. 反対側も研ぎます。刃を裏返し、外側に向けて同様に研いでいきます。裏返しにした際は、ボルスター (ブレードとハンドルの結合部分)が砥石に当たらないように、砥石と包丁が直角になるように持ち、10回ほど往復させながらしっかりと研ぎます。アゴ部分が研ぎ終わったら、他の部分は1〜2の手順と同様に包丁を砥石に対して斜めに置いてから研ぎます。

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4. 1〜3の作業を複数回繰り返します。

荒砥石で研いだ際の仕上がりのポイントは、荒砥石での作業を終えたときに刃先を触ってみること。触ってみたときに、刃先の部分に付着しているザラつき(刃先のカエリ)があれば、荒砥石での研ぎ作業は終了です。

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5. 「刃先のカエリ」を小さくするために、砥石を裏返し、中砥石に切り替え、1〜3のステップでさらに両面を2〜3回ほど研ぎます。研ぎ始める前には、包丁に付いた荒砥石の砥粒をきれいに洗い流しておきましょう。

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6. 「刃先のカエリ」が小さくなったら、最後の仕上げとして新聞紙に刃先をこすりつけて細かい「刃先のカエリ」を取っていきます。片方の手で新聞を支えながら、もう片方の手で包丁のミネの方から引っ張るように砥石で研いだ時より角度を立ててこすります。

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7. 両面を交互に3回ほどこすります。

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これで研ぎの作業は終わりました。 今回のワークショップでは、説明時間も含め1時間ほどかかりましたが、定期的にお手入れをすることで、作業時間は短くなるそう。終わった後は、包丁を使って紙を切ってみます。薄い紙にスッーと包丁が入っていく様子に参加者のみなさんは驚かれていました。

研ぎ教室が終わった後は、残り時間を使って、参加者の皆さまからの質問タイム。砥石や包丁の質問だけでなく、手入れが難しいと言われる、パンナイフや料理バサミのお手入れ方法について質問する方も。包丁の基礎知識や研ぎ方だけでなく、普段より疑問に思っている調理器具のお手入れについても聞けるのは、ワークショップならではといえますね。

しっかりと研いだ包丁で食材を切ると断面がきれいで舌触りまで変わるそう。研ぎ方がわからずそのまま使っている包丁がある方、手入れ方法だけでなく包丁や砥石の基礎的な知識を得たい方などは、今回のようなワークショップにぜひ参加してみてくださいね。

ツヴィリング クッキングクラス  について

*鎌田さんによるワークショップの次回開催は、2023年1月14日(予定)となります。あらかじめご了承ください。

実施店舗 : ツヴィリング J.A. ヘンケルス横浜元町店

お問合せ : 045-228-7945 (受付時間 : 11:00~20:00)

かまた刃研社  について

 

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